[1996年]
1996.12.5 契約更改交渉成立1996.7.30 プレシーズンマッチ名古屋グランパスエイト戦での村田コメント
*札幌の後藤ら3人更改北海道フットボールクラブは4日、コンサドーレ札幌の主将でMFの後藤義一(32)、DF村田達哉(24)、DF中吉裕司(24)の3選手と2度目の契約更改交渉を行い、3人とも来季の契約を結んだ。
後藤は百万円アップの年俸二千五百万円でサイン。村田は三百万円増の千二百万円、中吉は二百万円増の九百万円で、それぞれ契約を更改した。(金額は推定)
北海道フットボールクラブ(FC)は18日、天皇杯の登録選手22人のうち、東芝社員6人を除くプロ契約選手の契約更改を開始した。初日は4選手と交渉し、DF三浦雅之(30)が現役引退を決め、残る3選手は契約を保留した。(中略)
また、この日は、DF村田達哉、後藤静臣、MF小野甲介が交渉。今季27試合に出場し1得点6アシストの村田達は、約20%アップの年俸1千万円(推定)を提示されたが保留。社員選手からプロ契約に切り替える後藤静、新人の小野も保留した。
*アウェーで負け越し下位チームに手痛い完封負けを喫した札幌。今季、アウェーでは7勝8敗と負け越す結果に終わった。(中略)
DF村田達は「来季はアウェーを落とさず、下位チームに負けないようにしないと。そうしなければ今年と同じ」と悔しさをこらえ、目標を掲げた。(後略)
*敗戦の重みひしひし7試合を残して2位に勝ち点で「10」差をつけられ、Jリーグ昇格がほぼ絶望的となったこの日の敗戦。グラウンドを後にする札幌イレブンの足取りは重かった。(中略)
村田達は「全然点が入りそうになかった。マークがきつかった」とぽつり。(後略)
(前文略)札幌は後半13分に、村田達のセンタリングから木島が頭で決めて1点を返すのが精いっぱいだった。(中略)*Jへの意欲の差が出た
悔し涙で控え室に引き揚げるイレブンの中で、最も顔をくしゃくしゃにしたのが DF村田達。「5点も取られると、何も言えません」と、しばらくは放心状態だった。
後半13分に、倒れ込みながらも執念のセンタリングで木島のゴールを呼び、「あれで行けると思ったんですが」と、残念がった。
「ペレイラと一緒にいつも、Jに上がりたいと話し合っていたのに。相手の研究が足りなかった。Jリーグに上がろうとする意欲の差が出たのかもしれない」と、肩を落とした。
(前文略)試合を終えた札幌の高橋監督は唇をかんだ。目立ったのはスピードの差。速攻で押す名古屋に対し、札幌は防戦一方。「向こうは正面、サイドとあらゆるところから攻撃の形を素早く組み立てる。数段上だった」とDF村田達も舌を巻いた。(後略)
*ミス連続で反省絶妙のセンタリングで加藤のVゴールを演出した村田達は「あれだけ。今日のプレーで良かったのはあれだけ。あとは何もない」と不満だらけだった。
後半19分には、GK白井が振り切られた西濃のシュートをクリアするなど、随所に好プレーを見せたが、本人は「攻撃につなげるパスがミスの連続。受け手との息が全然合わなかった。あのまま終わったら、次の試合はベンチだと思った」という。
途中出場で、センスの良い動きを見せた2年目のDF中吉の存在も刺激になったよう。「火曜日から、もっとみんなと話し合わないと」と反省していた。
*今後に自信深める延長前半5分、ゴール左から切り返してオテーロに絶妙のセンタリングを出し、殊勲のVゴールのおぜん立てをした村田達は「オテーロが走り込んでくるのを見て、祈るような気持ちでセンタリングした。ゴールが決まった時には思わず涙が出た」と興奮気味に話す。
「アルシンドのいない札幌は弱い、とだけは言わせたくなかった」と振り返り「アルシンドがいた時に負けないサッカーができた」と自信を深めていた。
*目標失い残念−チームメイト(前文略)また、アルシンドと仲の良かったDF村田達哉も「いろいろ問題があったようですが、やはりチームの顔でしたから。これからいいところを吸収したいと思っていたのですが・・・」と技術、人気ともに目標だった選手がいなくなったことに落胆した様子だった。
(前文略)そして延長前半13分。村田達哉選手と相手GKが接触してこぼれた球が川合選手の前に。「2度目のおいしいシュートのチャンス。今度外したら大変なことになる」。前の失敗シュートの光景が脳裏をかすめ、慎重に右足であわせた。転倒した村田選手の体に当たってボールが戻ってきたが、落ち着いて再度けり込み、メモリアルゲームを白星で飾る立役者となった。
「村田選手の鋭い切り込みがあったからこそ決められたゴール」と試合後、勝利の興奮が治まって冷静に振り返った川合選手。(以下略)
*初得点にも暗く今季初出場を果たし、札幌の1点目を決めたDF村田達だが「負けは負けですから」とPK負けにショックは隠せなかった。
「相手にプレゼントしたようなもの」と言うように、DF陣の凡ミスが失点に結び付いた。「言葉の壁はあるがペレイラと今以上に声を掛け合っていかなくては」と守りのかなめとしての責任を感じている様子だった。